| 法的脳死判定の項目 | 具体的検査方法 | 脳内の 検査部位
 | 脳死の場合の結果 | 参考 (正常時の反応)
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                                    | 1.深い昏睡 | 顔面への疼痛刺激 (ピンで刺激を与えるか、
 眉毛の下あたりを強く押す)
 | 脳幹 (三叉神経)
 | 痛みに対して 反応しない
 | 眉毛の下には三叉神経が通っていて、強く押すとかなり痛い | 
                                  
                                    | 大脳 | 痛みを感じない | 
                                  
                                    | 2.瞳孔の散大と固定 | 瞳孔に光を当てて観察 | 脳幹 | 瞳孔が直径4mm以上で、外からの刺激に反応がない | 正常時には、瞳孔は副交感神経と交感神経のバランス調整によって大きくなったり小さくなったりする | 
                                  
                                    | 3.脳幹反射の消失 | のどの刺激 (気管内チューブに
 カテーテルを入れる)
 | 脳幹 | 咳反射がない= 咳き込まない
 | 脳幹に存在する第2〜第12脳神経全てをチェックできる (第1脳神経は嗅神経で脳幹にありません)
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                                    | 角膜を綿で刺激 | 脳幹 | 角膜反射がない= まばたきしない
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                                    | 耳の中に冷たい水を入れる | 脳幹 | 前庭反射がない= 眼が動かない
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                                    | 瞳孔に光を当てる | 脳幹 | 対光反射がない= 瞳孔が小さくならない
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                                    | のどの奥を刺激する | 脳幹 | 咽頭反射がない=吐き出すような反応がない | 
                                  
                                    | 顔を左右に振る | 脳幹 | 眼球頭反射がない= 眼球が動かない
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                                    | 痛みを与える | 脳幹 | 毛様脊髄反射がない=瞳孔が大きくならない | 
                                  
                                    | 4.平坦な脳波 | 脳波の検出 | 大脳 | 機能を電気的に最も高精度で測定しても脳波が検出されない | 正常時には、神経細胞の情報伝達は、電位の変化(脳波)によって表せる。波がある。 | 
                                  
                                    | 5.自発呼吸の停止 | 無呼吸テスト (人工呼吸器をはずして、
 一定時間経過観察)
 | 脳幹 (呼吸中枢)
 | 自力で呼吸できない | 正常時には、脳幹が呼吸や血圧などの調整を行っている | 
                                  
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                                          | 6. | 6時間以上経過した後の同じ一連の検査(2回目) |  | 上記5種類の検査 | 状態が変化せず不可逆的(二度と元に戻らない状態)であることの確認 | 絶対に過誤を起こさないための確認。 |